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全六章。読む順番で、世界が変わる。
あなた自身がつくる720通りの物語。
すべての始まりは何だったのか。
結末はいったいどこにあるのか。
「魔法の鼻を持つ犬」とともに教え子の秘密を探る理科教師。
「死んでくれない?」鳥がしゃべった言葉の謎を解く高校生。
定年を迎えた英語教師だけが知る、少女を殺害した真犯人。
殺した恋人の遺体を消し去ってくれた、正体不明の侵入者。
ターミナルケアを通じて、生まれて初めて奇跡を見た看護師。
殺人事件の真実を掴むべく、ペット探偵を尾行する女性刑事。
道尾秀介が「一冊の本」の概念を変える。 /集英社
720通りの読み方がある、道尾秀介『N』刊行記念インタビュー
「自分だけの物語を体験してもらいたい」
以下、PRtimesより
これまで、小説というジャンルの新領域を開拓し続けてきた道尾さん。『N』は、古今東西の小説を見渡しても、ここまで斬新な、「造本」まで含めて仕掛けが施された作品は無かったと言える、唯一無二の"体験型"小説です。
まだ誰も知らない読書体験
帯に寄せられた道尾さんのコメントが、本作に込めた想い、そしてその仕掛けを端的に表しています。
「読む人によって色が変わる物語をつくりたいと思いました。
本書は六つの章で構成されていますが、読む順番は自由です。
はじめに、それぞれの章の冒頭部分だけが書かれています。
読みたいと思った章を選び、そのページに移動してください。
物語のかたちは、6×5×4×3×2×1=720通り。
読者の皆様に、自分だけの物語を体験していただければ幸いです」
――道尾秀介
読む順番によって物語は変わり、そして読後感も変わる――。バラバラに存在する六つの章を一つに作り上げていくのは、読者自身です。さらには、読者が読む順番を選択できることによって、ミステリーとしての新たな仕掛けまで発動するという、とてつもなく技巧的な一面を持っています。細部へのこだわりまで含めて、ご注目ください。
これまでにない造本への工夫
「本作は、章と章の物理的な繋がりをなくすため、本文を一章おきに上下反転させた状態で印刷してあります(※紙の書籍限定)。自分が読みたいと思った章に進んでください。どの章が〝はじまり〟なのか、どの章が〝終わり〟なのかも、読者の皆様に選んでいただければと思います」。そんな道尾さんの狙いによって生まれた施策です。決して乱丁ではございません。一体どのような造本になっているのか、ぜひお手に取ってご覧ください。